| 口鼻臭臨床研究会 第一回学術集会2006 市民公開講座 |
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においをどう測る
岩崎 好陽
人間は、においと深い関係にあったにもかかわらず、においを測定(数量化)し始めたのは19世紀の末になってからである。
ドイツの医者ツワーデマーカーが嗅覚障害者の嗅力の程度を知るために測定したのが始めのようである。
20世紀の中ごろには、主に悪臭問題の解決のために、においの測定が必要となり、においの測定の研究は進んだ。
すなわち、行政は悪臭の排出基準値を決めなくてはならなかったし、また、脱臭装置メーカーは自社の装置の
脱臭効率をPRする必要があったのである。
においの測定は非常に難しいといわれている。その理由は、どんなにおいでも数十、数百のにおい成分が混じっている
からである。このように低濃度多成分の混合体であるにおいを、一つの数値で表すことは非常に難しい。
ガスクロマトグラフなどの機器で測定することも考えられるが、最終的には人間の鼻で評価する必要がある。
世界的にも、においの測定には人間の鼻が使われている。
それでは人間の鼻でどのようににおいを測定するのであろうか。大きくは3つの方法が使われている。
一つはにおいの強度を尺度とした臭気強度表示法であり、次は、においの認容性を尺度とした快・不快度表示法であり、
最後は、においの広幡性を尺度とした臭気濃度表示法である。
この3つの尺度は非常に重要であり、世界的にも広く使われているが、特に規制基準などで使われているのは
臭気濃度表示法である。具体的には、そのにおいを無臭の清浄な空気で希釈したときに、においが消えるまでに要した
希釈倍数を求める。この臭気濃度尺度が世界的に広く使われているが、臭気濃度を求める方法が世界で異なっている。
ヨーロッパでは主にオルファクトメーター法が使われているが、アメリカでは、セントメーター法及び注射器法、
日本では独自に開発された三点比較式臭袋法が使われている。それぞれの測定方法の特徴を述べるとともに、
口鼻臭の測定などに広く使われている各種のにおいセンサーについても解説する。
岩崎好陽 プロフィール
社団法人におい・かおり環境協会 副会長
東京理科大学大学院非常勤講師
前職:東京都環境科学研究所応用研究部長、悪臭公害を中心に、多岐に亘って環境、におい問題に従事。現在におい測定の標準となっている「三点比較式臭袋法」を開発、「かおり風景100選選定委員会」座長(2001年)を歴任
2005年より現職
連絡先:〒101-0031東京都千代田区東神田2-6-2タカラビル
Iwasaki@orea.or.jp
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