| 口鼻臭臨床研究会 第一回学術集会2006 市民公開講座 |
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からだから出るにおい
2)口臭について
角田正健
歯科・口腔領域で“体から出るにおい”と言えば口臭です。口臭は口から出る呼気悪臭の総称ですが、口腔は臭気を
キャッチする嗅粘膜の存在する鼻腔と、近接し交通した器官であることから、自分自身で口の臭いを正確に評価することは
できません。口の臭いを他人に評価してもらうことも遠慮があります。他の人の素振りから、ひょっとしたら
口臭があるのではと悩んだり、あるいは逆にまったく気が付かずに、臭気を撒き散らかすことにもなりかねません。
物を食べ、飲み、おしゃべりをする生身の口ですから、ある程度の臭いがあって当たり前です。
口の中には何百億もの細菌がいて、豊富な蛋白質を分解しますので、臭いは必ずあります。臭わない口はありませんが、
通常は悪臭といえるものではありません。第三者が悪臭と感じ、不快に感じるようなら口臭です。口臭の多くは、
何らかの病気によって生じます。つまり口臭が感じられるということは、“異常があります”というサインなのです。
口臭の原因となる病気は、圧倒的に歯科・口腔領域のものです。口臭が認められる人の8割は、口の中の病気によるもの
と言えるでしょう。その筆頭は歯周病です。歯周病は、口の中の細菌が原因となり、ゆっくりと慢性的に進行して、
自分で感じるような症状がないことが特徴です。歯肉からの出血、歯がグラグラして噛みづらい、歯肉が腫れるなどの
症状がでた時には、歯周病はかなり進行しており、必ず口臭が認められます。歯周病も細菌感染ではありますが、
特殊な細菌が外部から口に入り感染するものではなく、誰の口にでもいる悪い細菌が、清掃不良のために増えたために
起こります。また、口腔粘膜の炎症、その誘因となる口腔の解剖学的異常や全身疾患、舌の上に苔状に付着する
舌苔なども口臭の原因となります。
口臭の予防や治療は、日常ご家庭で行って頂く口腔清掃がなによりも重要であることは言うまでもありません。
爽やかなお口で過ごして頂くために、口の中の病気による口臭の例を紹介してみたいと思います。
角田正健 プロフィール
東京歯科大学教授、総合診療科科長
1946年千葉県佐原市生まれ
1971年東京歯科大学卒業、大学院終了(歯学博士)
同大学講師、助教授を経て、2003年から教授(歯科保存学第2講座)
研究テーマ:口臭の臭気物質と口腔疾患、全身疾患と口臭の関連について
モットー:医療と成り得る医学
連絡先:東京歯科大学千葉病院 総合診療科
〒261-8506千葉市美浜区真砂1-2-2
tsunoda@tdc.ac.jp
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